『ネット古本屋になろう!』
河野真(2009)『ネット古本屋になろう!』青弓社、1600円+税。
学生時代には、月に何度も古本屋めぐりをしていましたが、今でも市内の古本屋には、定期的に足を向けています。本山の古本屋はもちろんのこと、鶴舞や栄の古本屋には、学生時代、よく通ったものでした。そしていつか人生が一段落(?)した時には、古本屋を開業したいと考えたこともありました。それは古本屋が、自身で保有する本を売ることからでも始めることができることを知ったのが、きっかけでした。
とはいえ場所の問題を含め、店舗を構えて古本屋を続けていくの大変さも、古本屋めぐりのなかで聞いたことがありました。そしてそれ以降、古本屋の経営について調べてみたいと思っていましたが、ネットが普及するにつれ、ネットの古本屋を見る機会も増えてきました。また、ネットの古本屋を活用することも多くなり、リアルな店舗とは違った本屋としてのあり方に、興味を持つようになりました。そんな時本書を手にしたことから、購入して読むことにしました。
本書を執筆した河野さんは、古本サイト「スーパー源氏」を開設し、現在は代表取締役として「ITを活用した出版や本のデータベース構築に取り組んでいる」とのこと。「スーパー源氏」を開設して14年の経験をもとに、古本屋経営を目指す人たちの「道標」になればという思いで書いたのが本書ということで、古本屋を経営するのに必要となる知識が、分かりやすく書かれた内容になっています。
本書は8章から構成されていますが、古本屋経営に関する内容は、第4章「開店準備」から第7章「ネット型古書店経営指南篇」にまとめられています。第4章「開店準備」では、「古物商免許の申請」から説明は始まりますが、第5章では古本屋に必要な「本の取り扱いの基礎知識」が紹介されています。第6章「本の買い取り」では、買い取りの「ケーススタディ」や「例」が具体的に示されていて、古本屋を利用する立場から読んでも、参考になる内容になっています。第7章「経営指南」では、数字を示した経営指南が具体的になされていますが、分かりやすい説明になっていました。
最後の第8章「これからのネット古書店」では、河野さんの考える「ネット古書店」の今後が書かれていますが、「インフレの時代」を前提とした分析がなされているところは、その認識に疑問を持ちました。とはいえ、ネット古本屋の概要を知る上では、参考になる内容が書かれた本との印象を持ちました。
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